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めざせ良い土!土づくり基礎:土壌の物理性編

土づくり

めざせ良い土!土づくり基礎:土壌の物理性編

こんにちわ。

さて今回は土づくりについての記事。

土壌の物理性編です。

土壌の物理性ってなんだっけ?

 

土壌の物理性わすれたよ。

ですよね。まずはおさらい。

 

土壌の物理性ってのは土の堅さ、重さ、水持ちの良さ、水はけの良さなど土の物理的なことを指しています。

他には化学性生物性ってのがあって、この3つがバランスよく保たれているのが地力(ちりょく)が高く、作物が育ちやすい良い土だって言われてます。

以下の記事でさらっとまとめてるので一度目を通しておくとイメージしやすいかも。

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適度な物理性を保って健康な根張り!

それでは物理性の細かいとこを見ていきます。

最後まで読めばきっと物理性を熟知した根張りストになっているはずですよ!

土の層

土壌の3要素の中で個人的に最も重視しているのがこの物理性です。

というのも、作物が生育するうえで最も大切なのはどれだけ根っこが張れるかということです。

 

植物は、基本的に軟らかくて根を広げやすい作土層を中心に根を張っていきます。

まあ直根性の強い根を持つ作物の中には硬盤を突き破って心土まで根を張ったりするものもあります。

が、基本的には作土層で根を張って養分を吸収していきます。

なのでどれだけ根っこが張りやすい作土を深く作れるかが大事ってわけです!

どの位の硬さが耕盤なの?

じゃあ作土が実際に何センチくらいあるのか知らないとですね。

作土の深さは耕盤にぶつかるまでなんですが、どの位の硬さだと耕盤なんでしょうか?

 

スコップが入らなくなったら耕盤でしょ?

 

 

それだとチカラのない人はすぐに耕盤にぶつかっちゃうよね?

 

といわけで、土の硬さを図るための道具がこちら。硬度計です。

 

これ土に押し付けて、目盛りを見て硬度を計ります。

大体18mm~20mmくらいだと耕盤だといわれています。

 

なので実際に計るときは10cmくらいずつ掘りながら硬度計を押し当てていって、どの位まで作土があるか調査するって感じですね~。

ただちょっと値段が高いいぃぃ。。。

お金溜めて買うことにします。

土壌の三相分布

作土が大切なのはわかったけど、根が張りやすい作土って具体的にどんな土?

はい。

それはバランスのいい三相分布になっている土です!

 

なんですかそれぇ。

 

畑の土をギュッと握るとジトッと湿っていたり、アワのような物が出てきたりしますよね?

 

土というのは、めっちゃ小さい砂や石の粒からなる固相、水分からなる液相、空気からなる気相の3つの相が合体してできています。

土が湿っているのは液相があるから、アワのような空気が出てくるのは気相があるからなんです。

 

んでこの固相:液相:気相が4:3:3の割合で保たれている土一般的に根張りの良い土だと言われています。

覚えてください。ヨン・サン・サン!

 

あ。ゴロ合わせ考えました。

「ヨンサンサンの声が聞こえる」と覚えてください。

ヨン:サン:サンのこ(固相)え(液相)がき(気相)こえる。 です。

 

ヨンサンサンの声ってなんだ?

ちなみに一般的にを赤字にしたのは、固相の性質作物の種類によっては好みの条件が違う場合があるからです。

たとえば田んぼは水浸しなので、かなり液相の比率が高いはずです。でもおいしいお米が育ちますよね?

 

自分が育てる作物の特性を知るというのも土作りの一歩なんですねー。

 

団粒構造

ヨンサンサンの分布はわかったけど、

どうやってその状態を確保するの?

はい。そこで大事なのが団粒構造です。

 

先ほど固相の性質によっても好ましい三相分布が変わるといいました。

実は土によって固相が粘土の粒だったり、火山灰だったりと地域の特徴によって様々な性質をもっています。

 

例えば火山灰や砂から土が形成されると、水はけは良いけれど、保水性が悪い土になりがちです。

雨が降った直後には4:3:3の三相分布なのに、時間がたつと水分が減って固:液:気が5:1:4といった感じでバランスが崩れてしまいます。

 

このバランスを保つ土にするには団粒構造を形成する必要があります。

 

団粒構造ってのは、簡単に言うとめっちゃ小さくて目の粗い泥ダンゴです。

イメージとしてこんな感じ。

 

団粒構造の逆が単粒構造と言うんですが、ご覧の通り、根も張りにくそうですよね。

一方で団粒構造はダンゴとダンゴの間に空間があるので通気性が良くて排水性もいいし、ダンゴ自体は水分を蓄えられるので保水性も良い。

排水性と保水性なんて単純に考えたら共存不可能に思えるんですが、団粒構造はそれを実現してしまうんですね!すごいぞ団粒構造!!!!

 

この団粒構造のおかげで4:3:3の三相分布が保てるわけなんです。

えらいぞ団粒構造!!!!!!

団粒構造の作り方

さてそんな団粒構造を作るにはどうするのか。

 

それは有機質の投入なんです。

有機質というと堆肥だったり、枯葉とか落ち葉だったり、虫などの死骸もアリ。

 

とにかくダンゴを作るには粘り気が必要で、その粘り気を作り出すのが微生物。

んでその微生物の食べ物が有機質というワケ。

 

簡単にすると

有機質 → 微生物 → 粘り気 → ダンゴ(団粒化) 

といった具合です。

 

この辺りは化学性だったり、生物性とも関連のある話なのでまた別の機会に・・・・

 

まとめ

最後におさらいです。

・適度な物理性とは根が張りやすい状態ということ。

・根が張りやすい土は固相:液相:気相が4:3:3の割合。

・その割合を保つには団粒構造の形成が必要。

・つまり!根が張りやすい土=団粒構造の土!

 

ざっくりまとめるとこんな感じです。

ただ作物の成長には物理性だけでなく化学性、生物性も重要です。

そのあたりもまた別で書きたいと思いまーす。

 

んじゃ!

 


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