こんにちは。僕です。
今日はJAのレタス部会・キャベツ部会のメンバーでカット工場の見学に行って来ました。
JA出荷だとあんまり買い手側の方と顔を合わせる機会ってないので、こういう企画はありがたいです!
今回は備忘録的な意味も含めてそのレポートを書きたいと思います。
株式会社グリーンメッセージ
まずはお邪魔させていただいた会社の概要と特徴をご紹介。
今回見学させていただいたのは、神奈川県大和市にある株式会社グリーンメッセージ社の工場。
キューピーと全農の共同出資会社で2013年に設立された会社で、2015年から大和工場の稼働が開始されました。
生食用の野菜カットが主な製品なので、徹底した衛生管理!
グリーンメッセージ社で作っている製品は、サラダ等の生食用にカットした製品です。
実は野菜カット工場にも2種類あって、カット後に加熱されることを前提としたカット工場と、今回のように生食用のカット工場があるみたいです。
生食用のカット工場の方が衛生基準も厳しいそうで、かなり徹底されていました!
もちろん見学に行った僕達も工場の衛生基準に沿った服装や、除菌を行いました。
防護服みたいなヤツ着て、目しか出てないような状態でしたよ。
1時間半の見学時間の内、30分くらいは除菌してましたからね !!
それくらい徹底されてました!すばらしい・・・
体に影響の出ない殺菌方法!
また野菜自体の殺菌も生食を考慮されていました。
製品として袋詰めするまでにいくつもの殺菌の工程があるのですが、強めの殺菌は土や汚れがついている可能性のある1発目だけ。
その後の殺菌は人体に影響がないような殺菌液を使用しているそうです。
歯医者さんで治療の合間に「口ゆすいで~」って口ゆすぐ水ありますよね。
あれと同じらしいです。
おい!あれ殺菌液だったんかい!!
水かと思ってたまに飲んでたぞ!
まあ飲んでも大丈夫らしいです。今元気だし。
殺菌液といってもそれくらい身体に影響がないものを使っているということです!
カットした野菜は外食チェーンや惣菜などの業務用。だけど・・・
このグリーンメッセージ社でカットした製品は、主に外食チェーンや惣菜用などの中食(なかしょく)産業の会社が使っています。業務用のカット野菜ってことですね。
業務用かあ。
じゃあカットした野菜をドカッとまとめて一袋って感じの製品なのかな。
と思いきや
そういった製品は全体の4割程度で、ほとんどは100gとかで小分けにしてある製品らしいです。
たしかにまとめてドカッの方が価格は安く済むんですが、結局買った側がそのあとサラダ用に小分けにしたり、惣菜用にタッパに移し替えたりするのが手間だそうで。
それなら工場の方で小分けしてあるやつの方が、多少高くても欲しい!
というニーズが高まっているそうです。
どこの業界も人手不足なんですね。。。
でもそういった状況の変化にも柔軟に対応していてさすがだなあ。と感じました。
虫取り名人 虎の巻!!
農家の永遠の敵。虫。
畑で荷造りするときにもできる限りの注意は払っているんですが、中に入っていたりする虫はどうしても見つけられなかったりします。。。
カット工程の中でも、虫が発見される事があるそうで。
基本的には機械でカットする最中に虫がいたら検知して取っていくそうですが、最後はやっぱり人の目で見てチェックしているようです。(お手数おかけしてすみません。。。)
そこで作られたのが虫取り名人虎の巻というポスター。
内容を見てみると。
- まず生産者の名前を見るべし!
- 野菜に虫の痕跡があるか見るべし!
- よく虫がいる場所を見るべし!
これは。。。。
虫がいるかどうかよりもまず生産者を見るそうです!!
やはり手を抜くとそういうところでチェックされてしまうんですね。。
いい教訓になりました。。。
社会環境への取り組みで、内閣総理大臣賞!
カットの工程の中でキャベツやレタスの芯や外葉など、たくさんのゴミ(残渣(ざんさ))が出ます。
一般的にキャベツ1玉の内、芯や外葉を取り除いて食べれる部分は65%。
レタスに関しては45%程度しかないそうです。
歩留まり悪ッ!
そういった残渣を捨てるだけでなく、何とか有効活用できないかと研究を続けた結果、ついに乳牛用への飼料の開発に成功したそうです!
さらにその飼料を与えた牛は乳量が増加するという報告も!!すげっ!!
これには流石の安倍さんも脱帽。
2018年に3R等推進功労者などの表彰において、内閣総理大臣賞も受賞されているそうです!
感想
さて感想。
今回の工場見学で生産のヒントになることを見つけに行ったわけですが。
見学時間は短かったけれども十分収穫はありました!
まずは人!
工場を見学させていただいている最中にたくさんの従業員の方とすれ違ったのですが、みなさん気持ちよく挨拶をしてくれました。ゾロゾロいって邪魔だったであろうに!
そして何重にもある殺菌処理も、手を抜かずにきっちりとされていました。
業務用のカット工場でありながらも製品の大半が小分けということは、当然同業他社よりも手間がかかっているわけです。
しかも生食用の工場というのは殺菌の工程が多いこともあり、業界では少数派とのこと。
つまり同業他社よりも人手が多く必要なはずなんです。
もちろん、まだまだ人手が足りないとはおっしゃっていましたが、働いている方を見ると「やらされている」というよりも「必要性を理解して、自分の意志でやっている」という印象を受けました。
その背景には、寒い工場の中でも、従業員が働きやすいように工場内の温度を可能な限り高く設定したり、防寒具を支給したりという配慮が見えました。
「人は城、人は石垣、人は堀」とは武田信玄の言葉ですが、何につけても一緒に働く人は大切にしていきたいと思いました。
ニーズの変化に対応
人が求めているものを作る。
これ商売では当たり前の鉄則だと思うんですが、実は農家ってあんまりその辺の大切さがわかってない気がします。
まあ長年の間JAに販売を任せていた歴史もあってか、自分の作りたいものや作る手間の少ないものって感じで、生産内容が自分主体になりがちなんですよね。
なので、何を求められているかによって自分のやり方を変える。ということをあまりやまない気がします。
まあ土地の気候的に作るのが難しい作物もあると思うんですけど、積極的にマーケティングを行って変化していくという習性がないので、そのあたりはしっかり考えて行こうと思いました。
自分がブランドになる!
虫取り名人 虎の巻でまず生産者を見るというのは結構衝撃的でした。。。
たまに生産者側にもクレームが入ってしまうことがあるんですが、工場側の現場ではおそらく常習犯のように扱われてしまうんでしょうね。。
自分の名前で出しているということを言葉では理解しているつもりでしたが、現場では生産者名が思っていた以上に力を持っていたというか、、、生々しさというかリアルを感じました。
自分の名前が悪いイメージではなく、良いイメージの方で強い力を持つように頑張ろうと思いました!
おわりに
てな感じで充実した工場見学でした!!
移動時間約7時間、工場見学1.5時間(内殺菌30分)といった具合で移動ばかりでしたがww
十分な収穫はあったと思います!
企画してくださったJAとグリーンメッセージさんありがとうございました!
コメント