M-1 2018審査結果分析!偏りや採点落差はイケないの?
今年もM-1が終わりました!
が、今年も審査員への批判が相次いでいますね。。。
特に今年は過去の優勝者や決勝進出者がSNSのLIVE配信で批判をした事が大きな話題を呼んでいます。
そこで今回は今年の審査内容って実際どうだったのか?という点をイメージだけでなくしっかりと数字を追って分析してみようと思います。
お笑いの審査は難しい?
まず今年の得点をおさらいしてみましょう。
黄色背景は最終決戦の投票結果です。
そもそもM-1だけに限らずお笑いの審査って難しいと思うんですよ。
「おもしろいコンビ」を決める審査である以上、少なからず個人の好みというか感性が混じってしまう。だからこそ色々な審査員がいるわけで。
「”M-1″なんだから漫才の技術とかテンポとかのテクニック面を重視しろ!コントまがいの漫才は論外!」
みたいなことを言う人がいますが、そういうテクニカルな面は “笑い” を引き出すための技術であって、最重要視するポイントじゃない。
テクニックが無かったり、 “M-1” なのにコントみたいな形でやっくるような趣旨から外れている場合は審査の中で減点すればいいだけの話だしね。
まあその減点の程度だって個人の感覚的なものになるので、ある程度個人の嗜好が反映されるのはもうしょうがない!
スポーツみたいに最高点と最低点をカットすれば?
スポーツの採点みたいにすれば文句も減るのでは?
たしかに。スポーツの世界では偏りによる不平を軽減させるために最高点と最低点を除いた点数の合計で競っていますね!
ではその場合順位はどうなるのでしょうか。こちらです。
グレー背景を外れ値として合計から除外しています。
実は点数の差は縮まりましたが順位はさほど変わりません。ミキとかまいたちが逆になるくらい。
話題のライブ配信やネット上では上沼恵美子や志らくが贔屓っぽかったり、自分の好みポイントが多すぎてあーだこーだ言われてますが、さほど順位には影響していないことがわかります。
見えてくる審査員毎の性格
しかしこう見ると審査員でも傾向があるようにおもえるね。
そう!
例えばオール巨人、塙、富澤あたりは外れ値が少なくてほぼ平均的な点数をつけています。
この3人に共通するのは今でも舞台で現役で漫才をやっている人って事。
今でも現場で活躍する方々は共通の感覚や注目ポイントがあって、それが点数に表れているのかもしれませんね。
確かにコメントにも厳しい点はあったものの具体的な指摘だったり、納得できるというか説得力があるものが多かったと思います。
実は塙や富澤は昨年審査員をやった「博多花丸大吉」の大吉が推薦したという背景もあったようです。
理由としては
- 関西の劇場を見てきた同世代の人間は一人で十分(今年は礼二が該当)
- 関西ではなく関東の芸人を入れるべき
- 関東でも浅草を見て育ったナイツや、吉本以外の事務所で取りまとめをやっているサンドが入るべき
うーんなるほど、育ってきた環境が違うから、好き嫌いも様々で色んな視点からの審査ができるってわけですね!
見てきたモノが違う3人が外れ値の少ない点数をつけた、というのはとても面白いなと思います!
中川家・礼二は最低点が90点。
おそらくよっぽどひどくないと90点以下はつけないと決めているんでしょうね。一方で95点以上は相当面白いと感じないとつけないって感じ。
なので点数が伸びなかった下位4組の点数でも一人だけ90点台となり外れ値扱いとなっています。
さらに最高点(96)と最低点(90)の差が6点と富澤と並んで一番小さいのも特徴ですね。
2人とも審査員の中では若手だし、あまり極端な点をつけるとまたヤーヤー言われてしまうのか。
それとも二人と先輩方に遠慮したのか真意は不明ですが、傾向としては出ています。
志らくと松本は共に外れ値4つで最高と最低の点差が14点と似ています。
志らくは波のある点をつけているイメージでしたがあくまで個人の採点基準の範囲内で、全体としてみたらそこまででもないんですね。
むしろ塙の方が最高と最低の点差が16点と波のある採点をしていますw
そして上沼恵美子ですが、外れ値自体は10組中5つと確かに多めではありますね。
ただ先ほども言ったように外れ値を切っても順位にさほど影響がないので今回に関しては特に問題では無いというか、大数の法則の中でうまく紛れているかなと思います。
あくまで今回に関してはですけどね。
一方でその外れ値も上位に偏っていて、下位4組の採点には影響がありません。
まあここからは想像ですが、あくまで一定量の笑いがあって、点数が伸びそうな時に自分の色を出してるんじゃないかなーと。
まあ真意はわかりませんが、イメージだけでなくしっかり数字で追ってみるとそういう想像もできる。
さいごに
いかがだったでしょうか。
なんとなくイメージしていた結果と違った点もでてきて面白いですね!
こういうことを過去何年分もやればしっかりとした傾向が見えてきそうです。来年はもっと色々なファクターを考慮して予想を立てたいと思います。
一番嫌なのは、審査員批判が激化しすぎてM-1が開催されなくなってしまうことです。
話題の件を受けてかどうかわかりませんが、すでに上沼恵美子は審査員を降りるような発言をしてしまっています。唯一の女性審査員で権威もある人だけに嘆かわしいですわ。
一つ言えることは、出場者だけでなく制作側も審査員も本気でやってないやつなんかいないということです。
これだけ大きなコンテンツなんだから。
まあだからこそ感動もあれば批判も出てくるわけですが。
批判もいいけれど、批判の先にあるのは何か?その批判は一方的な視点のみで語られていないか?
という点は冷静に見定めないといけないなーと思います。
とにかく来年も再来年もM-1を楽しめることを願っています!
以上!
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